レセプションとは? ― 美容サロンの“顔”としてお客様を迎えるおもてなしのプロ

美容室や理容室に入ったとき、最初に笑顔で「いらっしゃいませ」と迎えてくれる人。
それがレセプション(受付)です。
カットやカラーをする技術者ではありませんが、サロンの第一印象を決める大切な存在であり、いわば“お店の顔”。

この記事では、美容・理容サロンにおけるレセプションの役割や仕事内容、やりがい、求められるスキル、給与相場などを分かりやすく解説します。

レセプションとは ― サロンに欠かせない「接客のプロフェッショナル」

レセプション(Reception)とは、直訳すると「受付」「応対」という意味。
美容・理容業界においては、来店されたお客様の対応・案内・予約管理を担当する職種を指します。

サロンでのレセプションの存在は、単なる受付ではなく、接客・サービス・売上管理・スタッフサポートなど幅広い業務を担う“おもてなしのスペシャリスト”。
お客様にとって最初と最後に関わるポジションであり、サロンの印象を大きく左右します。

レセプションの主な仕事内容

美容室・理容室のレセプションの仕事は多岐にわたります。
日々のサロン運営をスムーズにし、スタッフが技術に集中できる環境を作るのが使命です。

  • 受付・案内業務:来店されたお客様を笑顔で迎え、予約内容を確認。担当スタッフにスムーズに引き継ぎます。
  • 電話・LINE・ネット予約対応:予約の受付、変更、キャンセル対応。混雑状況を把握し、最適なスケジュール管理を行います。
  • 会計・レジ業務:施術終了後の会計処理、割引・ポイント・電子決済なども正確に対応。
  • 商品販売・在庫管理:シャンプーやトリートメントなどの商品を案内し、販売記録を管理。
  • 店内美化・ドリンクサービス:待合スペースの整理整頓、雑誌・ドリンク提供など快適な空間作り。
  • SNS・口コミ管理:投稿内容のチェックやお礼メッセージの返信など、デジタル面でのサポートも。

つまりレセプションは、接客+事務+営業サポートを一手に担う、まさに「マルチスキル職」なのです。

美容師との違い ― 技術ではなく“印象”をつくる仕事

美容師や理容師がハサミを使ってお客様を変身させるように、
レセプションは「言葉と笑顔」でサロンの印象を変える仕事です。

施術は行いませんが、レセプションが持つ「安心感」「信頼感」は、リピート率に直結します。
来店時のあいさつや退店時の一言で、「また来たい」と思わせることができる。
それが、レセプションという仕事の奥深さです。

資格は必要? 未経験でもなれる?

レセプションになるために、特別な資格は必要ありません。
未経験からスタートできる職種であり、接客や販売の経験がある人ならそのスキルを活かせます。

ただし、次のような資格・経験を持っていると、採用で有利になることもあります。

  • サービス接遇検定(2級・準1級)
  • 秘書検定
  • 美容業界での勤務経験(アシスタント・販売員など)
  • ホテル・ブライダルなど接客業の経験

参考:日本の実務技能検定協会|サービス接遇検定

レセプションの1日スケジュール例

  • 9:30 開店準備(掃除・お釣り確認・予約表のチェック)
  • 10:00 開店・受付開始(来店対応、予約確認)
  • 12:00 電話・ネット予約対応、会計業務
  • 14:00 お昼休憩
  • 15:00 商品整理・SNS投稿補助
  • 17:00 閉店準備、売上報告、翌日の予約確認
  • 19:00 退勤

土日や祝日は混雑するため、スピーディーな対応と臨機応変さが求められます。
一方で平日はゆとりがあり、お客様と丁寧にコミュニケーションをとる時間もあります。

レセプションに向いている人の特徴

  • 人と話すこと・笑顔で接するのが好き
  • 細かい気配りができる
  • チームワークを大切にできる
  • マルチタスクに強い
  • 清潔感と礼儀正しさを意識できる

レセプションは、表舞台に立つ「おもてなしの象徴」。
接客が好きで、誰かをサポートすることに喜びを感じる人にぴったりの仕事です。

レセプションの魅力・やりがい

  • お客様に直接「ありがとう」と言われる機会が多い
  • 接客マナーや電話応対など、社会人スキルが自然と身につく
  • サロン全体を見渡せる立場だからこそ、成長実感が大きい
  • 美容・トレンドに囲まれて働ける

美容師とは違う形で、サロンの“空気”をつくり出すのがレセプションの魅力です。
「お客様を笑顔にする」という想いは、どの職種よりもダイレクトに感じられます。

レセプションの大変なところ

  • お客様対応とスタッフ対応の両立が求められる
  • クレーム対応やトラブル時の冷静な判断力が必要
  • 土日出勤・繁忙期の忙しさ
  • 言葉遣いやマナーへの高い意識が常に必要

しかし、その分「お客様に信頼される存在」になったときの喜びは格別です。
自分の対応ひとつでサロン全体の評価が変わる――それが、この仕事のやりがいです。

レセプションの給与・待遇

レセプションの平均月給は20万〜28万円前後
時給制で働く場合は1,100〜1,400円程度が一般的です。

経験やスキルによっては、サロンマネージャーやリーダーへの昇進も可能。
近年では、美容師免許を持たない人でもサロン運営に関わる「サロンコーディネーター」「店舗アシスタントマネージャー」としてキャリアアップする例も増えています。

レセプションで身につくスキル

  • 接客・マナー・言葉遣い
  • 電話対応・予約管理スキル
  • PC・POS操作スキル
  • 販売・提案力
  • チームコミュニケーション力

これらのスキルは、美容業界だけでなくホテル・アパレル・ブライダルなど、他業界でも通用する“接客基礎力”となります。

レセプションのキャリアパス

  • レセプションスタッフ:受付業務を中心に担当。
  • チーフレセプション:複数店舗の管理、教育・マニュアル作成。
  • サロンマネージャー:店舗全体の運営、売上・人事管理を担当。
  • 本部スタッフ・教育担当:新人研修や接客マナー研修を行う立場へ。

また、美容師免許を取得して“技術者×レセプション”のハイブリッド職を目指す道もあります。
接客を極めながらキャリアを広げられる、将来性のある職種です。

レセプションは美容業界の「印象マネージャー」

美容師が「髪をデザインするプロ」なら、レセプションは「印象をデザインするプロ」。
お客様がサロンに滞在する時間全体を演出し、心地よい体験を提供します。

おしゃれなサロン空間、スタッフの笑顔、そして丁寧な対応。
そのすべてが、レセプションを中心に回っているのです。

まとめ:レセプションは“サロンの心”をつなぐ仕事

レセプションは、美容・理容サロンに欠かせない存在です。
お客様とスタッフをつなぐ“架け橋”であり、笑顔と信頼でサロンの雰囲気を作り出します。

資格がなくても始められる一方で、マナーや言葉遣い、対応力を磨けば磨くほどキャリアアップできる仕事です。
接客の中に“心の通う会話”を求める人にとって、まさに天職と言えるでしょう。

レセプションの求人をお探しなら、ぜひ求人アットで検索してみてください。
あなたの笑顔が、サロンをもっと輝かせる第一歩になります。

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