設備施工管理とは|仕事の内容から必要なスキルまで解説

設備施工管理は建物の建設において必要不可欠な仕事。スケールの大きな仕事に携われるため、やりがいを持って働ける仕事の1つです。本記事では、設備施工管理の主な業務内容から必要な資格やスキル、魅力まで紹介します。

 

設備施工管理とは

設備施工管理とは、排水や空調、給油や消防設備をはじめとした、建物に必要な設備を管理する職業のこと。設備施工管理は、設備施工の工事現場全体のマネジメントを行い、リーダーとして指示出しや指導をしたりする、やりがいのある仕事です。

設備施工管理の4つの業務内容

ここからは、設備施工管理の具体的な業務内容を紹介します。主な業務内容は以下のとおり。

  1. 工程管理
  2. 安全管理
  3. 品質管理
  4. 原価管理

以上について詳しく解説していきます。

1. 工程管理

設備施工管理の仕事では、現場全体の工程管理を行います。

工程管理とは、工事が納期までに完成するようにスケジュールを管理する業務のこと。設備工事の多岐にわたる作業のすべてが工期に終わるように、指示出しをしたり、天候事由でのイレギュラーなどで後ろ倒しになったスケジュールを調整したりします。

2. 安全管理

設備施工管理は、現場の作業環境を整える役割も担っています。

作業現場で機械災害や転落事故、倒壊や崩壊が発生しないよう、現場の作業員の安全意識を醸成するための朝礼やミーティングを行うことも仕事の1つです。

また、業務で使う機材の点検や、人為的なミスを未然に防ぐための作業員の健康チェックも行います。

3. 品質管理

設備施工管理は、設計図や仕様書に沿った品質かどうかをチェックする品質管理の業務も行います。

具体的には、対象の設備が設計図に記載されているサイズと相違がないか、仕様書に記載されている材質や強度の基準を満たしているかなどをチェックします。必要に応じて写真を撮影し、品質に関する施工記録を取ることも設備施工管理の仕事です。

4. 原価管理

設備施工管理は、事前に定められた予算内で工事を完了できるよう、コストを管理する業務も担います。

現場では、見込んでいたよりも人件費や資材費がかかってしまうこともあります。そうしたときに設備施工管理は、原価を見直して利益を計上できるように調整することが求められます。

設備施工管理の種類とそれぞれの仕事内容

設備施工管理の仕事内容は、大きく以下の6種類に分けられます。

  • 配管設備
  • 電気設備
  • 空調設備
  • 機械設備
  • 通信設備
  • 消防設備

ここからは、以上の仕事内容について詳しく解説していきます。

配管設備

設備施工管理の配管設備における主な業務は、水道管工事、排水管工事、ガス管工事などで配管技術者を監督し、納期に工事を完了できるようにマネジメントすることです。

配管工事は、設置だけでなく補修やメンテナンスの工事を行うこともあります。

電気設備

電気設備の工事には、電気の引き込み工事や分電盤の配置、コンセントの配置工事などがあります。

設備施工管理は、電気工事士の技術者や作業員をマネジメントしながら、工期内に作業を終わらせられるように全体の管理をします。

空調設備

空調設備の工事には、エアコン工事や排煙設備工事、換気設備工事などがあります。

設備施工管理は、空調技術者や作業員をマネジメントしながら、工期内に作業を終わらせられるように全体のスケジュール管理や安全管理、品質管理などを行います。

機械設備

機械設備の工事には、プラントやエスカレーター設置工事、エレベーター設置工事などがあります。設備施工管理は、機械技術者や作業員の指揮を取りながら、納期に工事を完了できるよう全体のマネジメントをします。

また、プラントの場合には建築や土木とは異なる専門的な知識が必要になることが特徴です。

通信設備

通信設備の工事には、電話線工事やインターネット回線から、モバイル通信基地の設置工事やLAN工事などがあります。

設備施工管理は、通信技術者や作業員へ指示を出しながら、納期に工事を終了できるように現場のマネジメントをします。

消防設備

消防備の工事には、消防設備工事や非常用エレベーターの設置工事、消火栓設置工事やスプリンクラーの設置工事などがあります。

設備施工管理は、消防設備技術者や作業員と連携を取りながら、工期までに工事を完了できるよう全体のマネジメントをします。

設備施工管理に必要な資格とは

設備施工管理者は、資格の保持が必須というわけではありません。しかし、主任技術者や監理技術者へのキャリアアップを考えている方は、知識や経験の証明として資格取得を目指す場合が少なくありません。

設備施工管理者が持っておくとよい資格の一覧は以下のとおりです。ステップアップを目指している方はチェックしておくとよいでしょう。

  • 電気工事施工管理技士
  • 電気通信工事施工管理技士
  • 管工事施工管理技士
  • 建築整備士
  • 消防設備士

設備施工管理に必要なスキルとは

ここからは、設備施工管理に必要なスキルや向いている人の特徴を紹介します。

対人折衝力

設備施工管理者として現場をマネジメントするためには、クライアントから技術者、作業員までさまざまな人とコミュニケーションを取る必要があります。

クライアントの意向を汲み取ったり、技術者へ臆せずに指示出しをしたりと、対人折衝力が求められるのが設備施工管理の職種といえます。

マルチタスク処理能力

設備施工管理の仕事では、多岐にわたる業務を同時並行で効率的に行うことが求められます。そのため、複数の課題に同時に対処できるマルチタスク処理能力が必要になるのが特徴。

また、予期せぬトラブルにも冷静に対処しながら、スケジュール通りにタスクを行う柔軟な対応力も求められます。

設備施工管理業務の魅力ややりがいとは

ここからは、設備施工管理の業務における魅力ややりがいを解説します。

肉体的な負担が比較的少ない

設備施工管理の業務は、比較的肉体的な負担が少ないのが魅力の1つ。

土木や造園などの施工管理では屋外の業務にある一方で、設備施工管理の場合は室内での作業が主であるため雨や風、熱さや寒さなどの天候に左右されないことがメリットといえます。

また、建築や土木に比べて、高所での作業が少ないことも特徴の1つです。

スキルを身に着けることで収入アップが見込める

設備施工管理者は、経験を積んだり資格を取得したりすることで収入アップが見込めることも、魅力ややりがいの1つ。

先述した、電気施工管理技士や電気通信工事施工管理技士をはじめとした資格を取得することで、主任技術者や専任技術者、監督技術者へのキャリアアップを図れたり、資格手当をもらえたりするケースがあるので、モチベーションにも繋がります。

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設備施工管理でやりがいのある業務をしてスキルアップを目指そう

本記事では、設備施工管理の仕事内容から必要な資格、やりがいまで紹介しました。

設備施工管理者は、建物の建設において必要不可欠な仕事。スケールの大きな仕事に携われることに加えて、スキルアップも意識しながら働けるためやりがいを感じられる職業であるといえます。設備施工管理を志している方は、ぜひ求人サイトをチェックしてみてください。

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