土木工事の仕事内容とは?平均年収や魅力について解説!
本記事では、土木工事の仕事内容について解説します。土木工事という言葉は耳にしたことがあっても、実際の作業についてイメージが湧かない方もいるでしょう。土木工事に興味がある方は、本記事を参考にして仕事内容について理解を深めてください。
土木工事とは?
土木工事とは木材や鉄骨などを用いて、建物を建設したり、設備を整えたりする工事のことです。家屋やマンションなどはもちろん、鉄道や河川、道路などでも土木工事は行われます。幅広い場所で活躍しているのが土木工事の特徴といえるでしょう。
土木工事の平均年収
土木工事の平均年収は、仕事内容によって大きく異なります。厚生労働省が発表している資料によると、土木作業員の令和4年の平均年収は415万円(従業員数1,000以上の企業における)と言われています。しかし、キャリア次第では1,000万円を超えるケースもあるため、あくまでも目安として考えておきましょう。
土木工事の仕事内容
土木工事には様々な仕事があります。
- 道路工事
- 海岸工事
- ダム建設工事
- 橋梁・高架橋工事
- 河川工事
- 空港建設工事
- トンネル工事
- 土地区画整理工事
- 農業土木工事
- 下水道工事
- 砂防工事
それぞれの仕事内容について詳しく解説します。
道路工事
道路工事とは、新しく道路を作る工事と既にある道路をメンテナンスする工事に分けられます。道路が工事中で利用できない経験がある方は多いでしょう。その理由は道路工事が行われているからです。
道路の幅を広くする工事や、標識やガードレールなどを設置する工事など、内容は様々です。他の工事と比べると、工事が発生する頻度は多いといえるでしょう。
海岸工事
海岸工事とは、河口の浚渫を行う工事です。河川の流路を広げたり、航路を確保したりする目的で行われます。他にも、堤防や護岸のメンテナンスも海岸工事に含まれます。
ダム建設工事
ダム建設工事とは、その名の通りダムを建設する工事です。水を貯めるために利用される貯水池ダムと、土砂を貯めるために利用される砂防ダムの2つに分類されます。工事用の道路を作って、河川を迂回させてからダムの建設を行わなくてはいけないため、他の工事と比べて大規模になりやすいです。
橋梁・高架橋工事
水や海の上に橋をかける工事です。交通の便の悪い場所は、橋梁・高架橋工事が行われることが多いです。河川の幅によって工事の規模は異なりますが、基本的には半年から数年単位で時間がかかります。
河川工事
河川工事は堤防や水門の建設、川底の浚渫などを行う工事です。上流と中流、下流で工事の内容が異なるのが特徴で、幅広い作業を行わなくてはいけません。
空港建設工事
空港建設工事は、空港の新設や拡張・改修を行う工事で、計画・設計、用地取得、基礎工事、滑走路・誘導路の建設などが該当します。安全かつ効率的な空港インフラを整備する上で欠かせない工事であり、高い専門知識が要求されます。
トンネル工事
トンネル工事は、道路や鉄道のために地下にトンネルを掘る工事です。地質調査と設計の後、シールドマシンや発破で掘削し、最後に内装や仕上げを行います。土地への影響が大きい工事であるため、環境への配慮が重要となります。
土地区画整理工事
土地区画整理工事は、土地の利用効率を高めるために形状や道路の配置を整える工事です。土地の区画整理や道路・インフラの整備などが、主な工事の内容となります。道路工事や橋梁・高架橋工事は、土地区画整理工事の一環として行われる場合があります。
農業土木工事
農業土木工事は、農地の整備や灌漑設備の建設を行う工事です。水路やため池の整備、農道の建設などにより、農業生産性や効率を向上させるのが目的です。農業環境が改善され、より効率良く生産性の高い農業が行えるようになります。
下水道工事
下水道工事は、汚水や雨水を集めて処理場へ送る下水道システムを構築する工事です。主に下水管の敷設、マンホールの設置、ポンプ施設の建設が含まれます。衛生環境の改善を目的として行われるケースが多いです。
砂防工事
砂防工事は、土砂崩れや土石流などの土砂災害を防止するために行われる工事です。堤防やダムの建設、斜面の安定化、植生工事などが含まれます。人命や財産の保護と安全な環境の維持を目的として行われます。
土木一式工事とは?
土木工事の一種に土木一式工事があります。土木一式工事とは、総合的な計画を元にして行われる土木工事のことです。
例えば、道路の舗装は土木工事でなくても、建設工事としても取り扱うことができます。そのため、土木一式工事には該当しません。しかし、街全体の区画整理において、道路の舗装を行う場合は土木一式工事に該当します。
基本的に道路工事やトンネル工事などは、それだけが目的となることはありません。道路工事であれば、街全体の交通問題を解決するために行われます。一ヶ所の道路を工事するだけで問題が解決するケースは稀であるため、他の工事も併せて必要になるでしょう。
これが土木一式工事の定義です。土木工事を行いたいと考えている方は、自身が担当している工事が、どういった位置付けなのかを理解すると良いでしょう。
土木工事の魅力
土木工事の魅力は以下の通りです。
- 未経験からでも挑戦しやすい
- 自分の関わった仕事が形として残る
- 幅広い人に役立つ
それぞれ詳しく解説します。
未経験からでも挑戦しやすい
土木工事は力仕事という側面があります。そのため、求人に応募する人はそれほど多くありません。なぜなら、力仕事というだけで自分には難しいと判断してしまうからです。実際に土木工事の現場は人手不足が顕著です。そのため、未経験も積極的に募集している求人が数多くあります。自身のキャリアチェンジを考えている方に、土木工事はおすすめといえるでしょう。
自分の関わった仕事が形として残る
土木工事の面白さは、自分の関わった仕事が形として残る点です。例えば、ダムであれば余程のことがない限り、数百年単位で残り続けると予測されます。
もちろん、役割を終えたら取り壊される場合もあるでしょう。しかし、多くの方の目に入るものに関われるというのは、土木工事の魅力の1つです。形として残るものに関わりたいと考えている方には、土木工事は向いているといえるでしょう。
幅広い人に役立つ
基本的に土木工事を依頼するのは、市や県であることが多いです。下請けの会社の場合は、元請が依頼主になる場合もありますが、大元を辿れば市や県が依頼主となります。なぜなら、道路や河川は、市や県の所有物だからです。
それらを工事する理由は数多くありますが、大きな理由の1つが住んでいる方々の利便性を高めることです。そのため、土木工事はその街で生活している幅広い人に役立つ仕事となります。
住民の方に感謝されることもあるでしょう。直接感謝はされなくても「生活しやすくなった」という評価をいただけるかもしれません。人の為になりたいと考えている方には、土木工事は向いている仕事といえるでしょう。
土木工事に役立つ資格
土木工事は未経験からでも目指すことができます。しかし、未経験からの就職を有利に進めるためには、資格を取得するのがおすすめです。以下は、土木工事において役立つ資格です。
- 測量士
- 二級土木施工管理技士補
- 技術士補
それぞれの資格について詳しく解説します。
測量士
測量士とは、地形や土地の形状を測定したり、工事計画や設計などが可能であることを証明する資格です。土木工事において、工事を行う箇所の状況を正確に把握することは欠かせません。
測量士を取得しておけば、土木工事に対して関心が強いことをアピールできるでしょう。実務経験がなくても、測量士の資格取得は可能です。現場の第一線で活躍できる資格であるため、どの資格を取得するべきか迷っている方は、測量士を優先するのがおすすめです。
二級土木施工管理技士補
二級土木施工管理技士補とは、土木の工事現場において施工管理業務の補助が可能であることを証明する資格です。工事の進行管理や安全管理のサポートができる資格であると考えてください。
工事はスケジュール通りに進めることが重要です。一方で、無理なスケジュールをそもそも立案しないことも欠かせません。適切な計画を立てて、工事を進める上で二級土木施工管理技士補は欠かせないといえるでしょう。上位資格へのステップアップも期待できます。
技術士補
技術士補とは知識としては技術士相当であるものの、実務経験が不足している場合に与えられる資格です。技術士とは高度なスキルと知識を有していることを証明する資格であり、土木工事の現場では重宝されやすいです。
技術士に限らず、土木工事に関する資格は実務経験が必要な場合が多いです。そのため、求人に応募する前に資格を取得するのは重要ですが、取得後も自身のレベルを高めるように心がけましょう。
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土木工事は未経験からでも始められる
土木工事の仕事内容は複雑なように思えるかもしれません。しかし、未経験でも募集している求人は数多くあり、始めることが可能です。少しでも土木工事に興味がある方は、ぜひチャレンジしてみてください。