コンクリート診断士とは?受験資格から合格率まで徹底解説!

 

コンクリートを対象に劣化や状態を診断するコンクリート診断士について詳しく解説します。コンクリート診断士になるには、試験を受験するためには一定の要件を満たしていないといけません。受験資格や合格率まで詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

コンクリート診断士とは建物の診断に関する資格

コンクリート診断士とは、完成されているコンクリートの構造物を診断したり、維持管理をしたりする業務に関わる資格です。コンクリートであっても劣化は進むため、適切に処置をしなければいけません。

劣化度合いを判断するための資格がコンクリート診断士といえるでしょう。もちろん、劣化度合いだけではなく、どのように修繕をすれば良いか、状態を維持するためにはどうすれば良いかなどを考えるのもコンクリート診断士の役割です。

コンクリート診断士の仕事内容

コンクリート診断士を取得している方は、先ほど紹介したように建物の維持管理に関係する業務に従事するケースが多いです。しかし、現在は建物の設計や施工をする方にも注目されている資格となっています。

そのため、建物の維持管理だけでなく、設計や施工を行うケースもあります。コンクリート診断士を取得すれば、業務の幅は大きく広がるといえるでしょう。

コンクリート診断士を取得するメリット

コンクリート診断士を取得するメリットは、主に以下の2つです。

  • 資格手当がもらえる
  • 転職活動で有利になる

それぞれ詳しく解説します。

資格手当がもらえる

コンクリート診断士の資格を保有していると、資格手当が支給される場合があります。特に、建設業界においては、手当を支給する企業が多いです。年収で換算すると10〜20万円近く増えるケースも珍しくはありません。手当を受け取れるというのは、コンクリート診断士を取得する大きなメリットといえるでしょう。

転職活動で有利になる

コンクリート診断士資格を取得していると、建物の診断において専門的な知識があることを示せます。一方で、コンクリート診断士の資格の取得は決して簡単ではありません。合格率は低く、受験資格を満たすのも容易ではありません。

そのため、コンクリート診断士という資格の希少性は高く、転職市場においては重宝されやすいと考えられます。今よりも良い待遇の会社を目指して転職活動を行う際に、コンクリート診断士が武器になるケースは多いでしょう。

コンクリート診断士の受験資格

コンクリート診断士の受験資格は、日本コンクリート工学会が定めています。基本的には、受験資格は毎年同じですが、異なる場合も考えられるため必ずホームページを確認するようにしてください。

まず受験する年度、もしくは受験の前年度にコンクリート診断士講習eラーニングを受験して修了している必要があります。受講していない場合は、コンクリート診断士を受験できないので注意してください。

また、実務経験も必要になります。例えば、高等専門学校でコンクリート技術に関係している学科を卒業している場合は、実務経験が6年以上必要です。大学卒業であれば4年、大学院卒業であれば研究成果を示さなければいけません

もし、高卒でコンクリート診断士を受験する場合は、別の資格を取得する必要があります。コンクリート主任技士やコンクリート技士などを取得すれば受験資格が得られます。このようにコンクリート診断士の受験資格は厳しく、誰でも取得できる資格ではありません。

コンクリート診断士を取得すれば目指せる転職先

コンクリート診断士を取得すれば、業務の幅が大きく広がります。目指せる転職先として、代表的なものを2つ紹介します。

コンクリート試験員

コンクリート試験員とは、固まる前のコンクリートを検査する仕事です。コンクリートは建物やインフラの基盤として使用されるため、品質の検査が欠かせません。コンクリート試験員は、コンクリートの強度や流動性、乾燥速度などを試験し、設計基準に合致しているかを確認します。

コンクリートを用いた建物の保守管理職

コンクリートを使用した建物の保守管理職も、コンクリート診断士が目指せる代表的な職種の一つです。既存のコンクリート構造物の維持や診断を行います。橋やトンネル、ビルなどのコンクリート建造物は、年数が経過するにつれて劣化が進むため、定期的な診断が必要です。

保守管理職は、構造物の劣化状態を専門的な視点で分析し、結果に基づいて修繕計画を立てたり、必要なメンテナンスを実施します。この分析と修繕によって構造物の寿命を延ばし、利用者や社会全体にとって安全な環境を維持できます。

コンクリート診断士の合格率

コンクリート診断士の合格率は年度によっても異なりますが、おおよそ10%程度と言われています。実務経験を積んでコンクリートについて理解を深めている方でも、落ちてしまうのがコンクリート診断士の特徴です。

しっかりと勉強をしないと合格できる資格ではないため、コンクリート診断士の受験を検討している方は、ぜひ準備を早めに行ってください。

コンクリート診断士に関するQ&A

コンクリート診断士に関して寄せられることの多い質問について詳しく解説します。

コンクリート診断士はどうやって勉強すれば良いの?

基本的にはテキストを活用した勉強で問題ありません。公式のテキストや過去問題集をしっかりとやりこんで、試験の出題傾向を分析したり、知識を習得したりしましょう。試験は実務をベースにした問題も数多く出題されるため、仕事の中で知識を身につけていくことも大切です。

1人で勉強をしているとわからないこともあるでしょう。その場合は講習会やセミナーに参加するのもおすすめです。最新の試験情報について教えてもらえるだけではなく、試験に役立つノウハウを取得することも可能です。

コンクリート診断士は毎年受験できるの?

コンクリート診断士は年に一度試験が行われています。具体的な日程については、公式のホームページを確認してください。一度落ちてしまったとしても、次の受験に制約が生まれることはありません。

そのため、コンクリート診断士は毎年受験できます。しかし、毎年受験をしても落ちてしまう方は少なくありません。次があるとは考えずに、一回の受験で合格できるように準備をしておきましょう。

コンクリート診断士がないとできない仕事はある?

コンクリート診断士がないとできない仕事は存在します。例えば、先ほど紹介した建物の検査に関する仕事は、コンクリート診断士の資格を保有した方が行わないと、信頼性に欠けてしまいます。そのため、コンクリート診断士の資格は必要といえるでしょう。

他にも一部の公共事業や官庁に関する案件では、業務に従事する上でコンクリート診断士の資格が求められる場合があります。高いスキルと経験が求められる仕事において、コンクリート診断士の資格は欠かせないといえるでしょう。

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コンクリート診断士は難しいが取得する価値のある仕事

コンクリート診断士は受験資格が厳しく、合格率も低い資格です。しかし、取得できれば十分なメリットが得られる資格でもあります。ぜひ、コンクリート診断士の取得を目指してみてください。

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