内装工とは?仕事内容から必要な資格やスキルまで解説

内装工とは建物の室内を最終的に仕上げる職人のこと。床や壁、天井の仕上げは室内のクオリティを大きく左右するため、建設において重要な役割を担っています。本記事では、内装工の業務内容から必要な資格、やりがいや向いている人の特徴まで解説します。

内装工とは

内装工とは、建物を建築するにあたって仕上げとなる内装の工事を行う職人のこと。内装は建物の仕上がりの印象や建物全体のクオリティを大きく左右するため、内装工は建築で重大な役割を担っている職種の1つです。

内装工は、建築基準法や消防法の知識をもとに材料や施工方法を使い分ける必要があるため、それぞれ専門分野に分かれているのが特徴です。専門領域で活躍する人もいれば、さまざまな作業をこなせるように多能工を目指す人もいます。

内装工の業務内容

内装工の業務は、先述のとおりそれぞれ専門的な知識が必要になるため、床や天井、壁などの専門領域にわかれています。主な内装工の業務は以下のとおり。

  • 床仕上げ
  • 天井仕上げ
  • ボード張り
  • クロス張り
  • 塗装仕上げ
  • 鋼製下地組立
  • 家具工事

ここからは、それぞれの業務内容の詳細を解説します。

床仕上げ

床仕上げの仕事では、住宅や商業施設などの床に基準となる線を引き、フローリングやタイル、畳やカーペットなどを敷き込んでいきます。床材の継ぎ目が見えないよう美しく仕上げるために、技術が必要な求められます。

天井仕上げ

天井仕上げの仕事では、天井に専用の石膏ボードを貼って仕上げる作業を行います。天井用の石膏ボードにはさまざまな種類があり、クロス貼りが不要な化粧ボードや、防音効果のあるボードなどを使い分けます。

ボード張り

ボード貼りの仕事では、軽鉄などでできた天井や壁の下地の上に、石膏ボードを貼っていきます。場合によって、耐火性のある素材や耐水性のある素材を使用します。

石膏ボードの種類によっては、その後の工程のクロス貼りを行わないため、美しい見た目になるよう継ぎ目が目立たせずに正確に貼ることが必要です。

クロス張り

クロス貼りの仕事は、ボードを貼った天井や壁の上に、クロスを貼っていきます。

ボードとクロスの間に空気を入れずに、決められた場所に真っ直ぐ伸ばす必要があるため、熟練の技術が必要になります。

塗装仕上げ

塗装仕上げの仕事では、天井や壁などに決められた塗装を施していきます。塗装仕上げも、塗装箇所に適した塗料を選んだりムラなく仕上げたりと、知識と熟練のテクニックが求められる仕事です。

鋼製下地組立

鋼製下地組立の仕事では、天井や壁の下地となる骨組みの上に建材を張る作業を行います。建物を内側から支える、重要な役割を担っている仕事です。

家具工事

家具工事の仕事では、壁などに直接取り付ける造作家具の製作と、取り付けの工事を行います。家具は部屋の印象に大きく影響することに加えて、機能性も重視されるため、デザイン能力が必要な仕事です。

内装工の魅力ややりがいとは

ここからは、さまざまな専門領域にわかれる内装工の仕事で、共通して感じられる魅力ややりがいを紹介していきます。

仕上がったときに達成感を感じられる

内装工の仕事では、自身が携わった内装が仕上がったときに、大きな達成感を感じられるでしょう。

内装工の仕事は、仕上がりが目に見えてわかる上に長期間残されるため「自分が作った」という実感を感じやすく、やりがいを感じられる仕事であるといえます。

顧客から感謝の言葉をもらえるとき

内装工として働いていると、顧客から感謝の言葉をもらえることもあります。

自身がこだわりを持って手掛けた内装を、顧客に褒めてもらったり感謝をされたりするときに、大きなやりがいや達成感を感じられるでしょう。

内装工が大変だと言われる理由とは

ここまで紹介してきたように内装工は重要な役割を担っており、やりがいのある仕事である一方で「内装工は大変」とも言われる場合があります。

内装工が大変だと言われる主な理由は、体に負担がかかること。例えば、天井の作業の場合には、脚立の上り下りをしたりバランスを取りながら作業したりする必要があります。

また、建設業は始業が朝早い傾向にあることに加えて、納期に間に合わせるために夜間まで作業が及ぶこともあるため、生活リズムが崩れやすいことも大変といわれる理由の1つと考えられます。

内装工に向いている人の特徴

内装工は大変だと言われることもありますが、建設業で重要な役割を果たしており、やりがいがある仕事でもあります。

そんな内装工に向いている人の特徴は以下のとおり。

  • 細かい作業が得意な人
  • インテリアやデザインが好きな人
  • コミュニケーション能力がある人

ここからは、上記を理由と合わせて詳しく解説します。

細かい作業が得意な人

内装工の仕事では、ほとんどの作業を手で行うため、細かい作業に抵抗のない人が向いているといえます。

また、内装を美しく仕上げるためには技術力も必要なため、手先の器用な人が向いているといえるでしょう。

インテリアやデザインが好きな人

内装工は、建築物の雰囲気や居心地のよさを演出する仕事であるため、インテリアやデザインのセンスが問われる職業でもあります。

仕上がりのクオリティにこだわり、自ら考えて作業をするのが好きな人に向いている職業でしょう。

コミュニケーション能力がある人

内装工の業務では、納期に間に合わせるために、複数人と連携をとって効率的に作業することが求められます。

そのため、チームのメンバーと密にコミュニケーションを取り、チームワークを発揮できる人が内装工に向いているといえるでしょう。

内装工になるために必要なスキルとは

内装工は、未経験で資格がなくても職に就くことができる職業です。一般的に、内装工事会社に就職をしてから経験を積むケースと、職業訓練校に通ってある程度基礎を固めてから就職するケースがあります。(※)

入職にあたって資格は必須ではありませんが、キャリアアップを考えている方は技術の証明のために資格を目指す場合もあります。

内装工に関わる資格の例は以下のとおり。内装工としてスキルアップを目指している方はぜひチェックしてみてください。

  • 内装仕上げ施工技能士
  • 建具製作技能士
  • 家具製作技能士
  • 塗装技能士
  • 表装技能士
  • 左官技能士

"厚生労働省jobtag 公式HP"参照

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本記事では、内装工の概要や仕事内容、やりがいから大変さまで幅広く紹介しました。

内装工は室内のクオリティを大きく左右する重要な役割を担っているため、大変さもありますが、やりがいと達成感を感じられる魅力的な職業です。内装工を志している方は、ぜひ求人サイトをチェックしてみてください。

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