大工の仕事内容とは?資格や年収について詳しく解説!
本記事では、大工の仕事内容について解説します。家やマンションの建築に携わっているのが大工。大工と一括りにいっても様々な種類があり、それぞれ仕事内容が異なります。大工を目指している方は、具体的な仕事内容について知っておきましょう。
大工の種類
大工には主に3つの種類があります。
- 家屋大工
- 型枠大工
- 宮大工
それぞれ詳しく解説します。
家屋大工
家屋大工とは戸建ての建築を主に行う大工です。一般的な大工のイメージに最も近いのが家屋大工といえるでしょう。
現在は建売住宅が増えてきており、現場でゼロから家を建築するケースはそれほど多くありません。不動産メーカーに所属している大工が工場で部品を制作し、現場でそれを組み立てるという流れになることが多いです。
昔は地域の工務店や大工がゼロから家を組み立てるケースがありました。現在でもそのようにして働いている方はいますが、主流ではなくなりつつあります。
型枠大工
型枠大工とは、コンクリートを打ち込む用の型枠を作っていく大工です。家を組み立てるのが家屋大工であるのに対して、基礎を作るのが型枠大工といえるでしょう。
建物を建築する上で基礎は耐久性に大きく影響する部分です。家屋大工と比べると、型枠大工はビルや橋などの公共工事を行う際にも必要となる存在なため、対応できる仕事の範囲が広いのが特徴です。
宮大工
宮大工は神社や仏閣などの伝統のある建物の建築や修繕を行う大工です。一般的な大工と比べると高度な専門知識が要求され、目指すのは難しいです。家屋大工や枠型大工と比べると、人口もそれほど多くはありません。
大工の仕事内容
大工には様々な仕事内容があり、大きく以下の3つに分類されます。
- 材料の加工
- 骨組みの組み立て
- 事務作業
それぞれ詳しく解説します。
材料の加工
大工にとって欠かせないのが木材やコンクリートなどの材料です。設計図に記載されている通りに材料を加工して、組み立てられる状態にしなければいけません。
材料の加工はわずかなズレでも建物に大きく影響する可能性があります。精密さが求められる仕事といえるでしょう。
骨組みの組み立て
加工した材料を使用して、骨組みの組み立てを行います。材料をパズルのようにはめ込んでいく作業となり、加工と比べると重労働になりやすい傾向があります。
材料は重いため、複数の大工で協力して組み立て作業を行わなければいけません。コミュニケーション能力や対応力が求められる仕事といえるでしょう。
事務作業
大工として独立している場合は、自身で請求書の発行をしなければいけません。他にも工具や移動費などの経費を精算したり、進捗を報告したりといった事務作業は数多く発生します。
事務作業を専門で行う方を雇うケースもありますが、現場のリーダーが代表として対応するケースも多いです。大工という体を資本とする仕事であっても、最低限のパソコンのスキルは必要といえるでしょう。
大工に必要な資格
大工に必要な資格は法的には存在しません。そのため、無資格でも大工として働き始めることは可能です。しかし、資格を所有していないとスキルがないと判断され、仕事を任されないかもしれません。
そのため、「木造建築物の組立て等作業主任者」「建築大工技能士」「建築施工管理技士」「二級建築士 / 木造建築士」といった資格を取得するのは、大工としての仕事の幅を広げる上でおすすめです。
どの資格も取得するのは簡単ではありません。未経験から大工として就職する際に、上記の資格が求められるケースはほとんどありません。そのため、最初は資格を取得せずに大工として働き、スキルが身についてきたタイミングで取得を目指すのがおすすめです。
資格が取得できれば、より良い条件の会社に転職ができるかもしれません。仕事をしながら資格を取得するのは難しいですが、大工として長く働き続けたいのであれば、ぜひ資格取得を検討してみてください。
大工の年収
厚生労働省が公表した「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、大工の平均年収は約416万円(※)でした。一般的な労働者の平均年収が312万円であるため、大工の平均年収は高いといえるでしょう。
最初は年収が低いかもしれませんが、スキルを高めるにつれて高くなっていく傾向にあります。高年収を目指すのも不可能ではない仕事です。
参考:厚生労働「令和4年賃金構造基本統計調査」
大工に必要なスキル
大工に必要なスキルは以下の3つです。
- 体調管理
- コミュニケーション能力
- トラブル対応能力
それぞれ詳しく解説します。
体調管理
先ほども述べたように大工は体が資本となる仕事です。常に万全の状態で仕事を行うためには、徹底した大量管理が欠かせません。発熱や風邪などで働けなくなるのはもちろんですが、少し体調が悪くなるだけでも材料を運んだり、長時間立ったまま作業したりできなくなる可能性があります。
日頃から運動する習慣をつけたり、食生活に気をつけたりといった基本的なことが重要となる仕事です。体調を崩して仕事を休むと、周りの方の負担も増えてしまうため、大工を目指すのであれば欠かせないポイントといえるでしょう。
コミュニケーション能力
大工は基本的に協力して作業を進めていきます。そのため、円滑なコミュニケーション能力は欠かせないスキルの1つです。現場で作業をしている最中に、合図や指示を出すことも多いため、ある程度大きな声で会話できる能力も必要といえるでしょう。
働き先にもよりますが、大工は体育会系の風土が残っている場合が多いです。そのため、体育会系特有のコミュニケーションが苦手な方には、不向きな仕事といえるかもしれません。
トラブル対応能力
ミスには注意をして作業を行っていても、トラブルが発生するケースは多いです。材料の加工の仕方が間違っていたり、サイズがずれていたりなどのトラブルは多々発生します。その際に臨機応変に対応できる能力は、大工にとって欠かせません。
大工は施工期間が定まっているため、基本的にはその期間内で作業を完了させる必要があります。トラブルの対応に時間をかけていると、作業を完了させることができないかもしれません。臨機応変かつスピーディーにトラブルを処理するスキルは、大工にとって重要です。
大工を目指すメリット
大工を目指すメリットは以下の通りです。
- AIやロボットの影響を受けづらい
- 独立がしやすい
- スキルを応用しやすい
- 高収入を目指しやすい
それぞれ詳しく解説します。
AIやロボットの影響を受けづらい
現代社会における仕事の多くは、AIやロボットに奪われると言われています。しかし、大工は人間の手で作業をすることが欠かせない仕事です。もちろん、AIやロボットによって一部の仕事が肩代わりされる可能性はありますが、大工そのものがなくなる可能性は低いでしょう。
今後、数十年に渡って残っていく仕事と考えられます。将来性があるという点において、大工を目指すメリットは十分にあるといえるでしょう。
独立がしやすい
ある程度のスキルさえあれば、大工は独立することも可能です。自身が工務店を開業して従業員を雇うといった独立形態だけではなく、1人だけで大工として働いている方もいます。
様々な形態で独立を狙えるのも大工ならではのメリットといえるでしょう。将来的にはサラリーマンをやめて、自分の力で働きたいと考えている方には、大工はおすすめの仕事です。
スキルを応用しやすい
大工として働く上で欠かせないのは建築に関するスキルや知識です。そのスキルは大工として働く以外にも活用できる可能性があります。
例えば、建築に関する知識が深まったら、建物の開発や設計図の作成などの業務に携われるかもしれません。大手不動産会社の開発部門で働ける可能性もあります。
建物以外にも工場設備の開発・設計に大工としてのスキルが活かせる可能性もあります。スキルを応用しやすいのは大工ならではのメリットといえるでしょう。
高収入を目指しやすい
大工としてスキルが身につけば、高収入を目指すことが可能です。一般的な会社であれば、収入は段階的に増えていきます。仕事の量は増えても、収入は変化しないといったケースも少なくありません。
しかし、大工であれば独立という形で仕事を受けることで、高収入を目指せます。お客様から信頼を得ることができれば、独立した後も得意先として扱ってくれるかもしれません。
また、大工は体力仕事という側面があるため、目指す方はそれほど多くない傾向にあります。実際にデスクワーク中心の仕事が人気を集める現代において、大工の人気は少ないと考えられるでしょう。
だからこそ、大工として働けば競争相手が少ないため、すぐに昇進できる可能性があります。工務店で大工として働く場合でも、スキルがあることを証明できれば、高収入を目指せるでしょう。稼ぎたいと考えている方にも大工はおすすめの仕事です。
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大工は今の時代にこそおすすめの仕事
大工は自分の体が資本となる仕事であるため、様々な業務が自動化されている現代にこそ、変えが効かないおすすめの仕事です。ゼロから大工を目指しても、高収入を実現できる可能性は十分にあるため、興味がある方はチャレンジしてみてください。